消せば終わり、は通用しない時代です
やばいと思って、すぐ消した・・・
SNSに不適切な投稿をしてしまって、慌てて削除した経験はありませんか? あるいは、昔の書き込みがなんとなく気になって、こっそり消したこともあるかもしれません。
でも残念ながら、「削除すれば消える」はSNSでは通用しません。むしろ、「消した」という事実があっても、その内容がすでにどこかに残っている可能性があります。
これが「デジタルタトゥー」と呼ばれる問題です。
デジタルタトゥーって何?
「デジタルタトゥー」とは、インターネット上に投稿した情報が刺青(タトゥー)のように消えにくく、長く残り続けることを例えた言葉です。
インターネット上での行動や発言、画像や動画などの情報が残り、一度拡散されると後から削除や修正が非常に困難になる状態のことを指します。SNSへの投稿、掲示板への書き込み、誰かにシェアされた写真など、あらゆる「デジタル上の痕跡」が対象になります。
なぜ削除しても消えないの?
スクリーンショットは一瞬で「保存」できる
あなたが投稿を削除する前に、誰かがスクリーンショットを撮っていたら? 投稿者が元の投稿を削除する前に、別のユーザーがスクリーンショットで保存していれば、投稿内容は半永久的に残り続けます。現在のスマートフォンにはスクリーンショット機能が誰でも使えるかたちで搭載されているので、「見られたくない投稿」はいつでも保存できる状態にあるのです。
しかも、スクリーンショットされたことは、投稿した側にはわかりません。
検索エンジンがキャッシュとして記録している
Googleなどの検索エンジンは、ウェブ上の情報を定期的に収集して「キャッシュ(一時保存)」しています。SNSの投稿が検索エンジンに収集されたあとで削除しても、しばらくはキャッシュとして検索結果に表示され続けることがあります。
「そんな大げさな」と思う前に知っておきたい実例
身近に感じにくいかもしれませんが、デジタルタトゥーは実際に人生に影響を与えています。
就活・転職で過去の投稿が掘り起こされた
就職活動において、人事が学生のSNSをチェックする企業が増えており、採用の合否に大きく関係しているケースがあります。何年も前の投稿が、面接の場で話題になることも。
「バイトテロ」は削除後も拡散し続けた
アルバイト中の不適切な動画を投稿→すぐ削除したものの、他の人がすでに保存・再投稿していたため拡散が止まらず、本人が特定されて炎上に発展した事例が複数あります。当人が投稿した動画は削除されたものの、その動画を保存していた人が再度SNSに掲載し、大炎上してしまったケースも起きています。
過去の失言が数年後に掘り起こされた
有名になった人が昔の投稿を引っ張り出されて炎上するケースも珍しくありません。一般の人も例外ではなく、昔の書き込みや写真が今の人間関係や職場に影響を及ぼすことがあります。
じゃあ、どうすればいいの?
「SNSを使うな」ということではありません。ただ、「投稿前に一度立ち止まる」習慣が、自分を守る最も有効な手段です。
投稿する前に、こう問いかけてみてください。
- 「5年後の自分が見ても恥ずかしくないか?」
- 「スクリーンショットされて拡散されても困らないか?」
- 「感情的になっているとき・お酒を飲んでいるときに書いた内容ではないか?」
この3つを意識するだけで、後悔する投稿のほとんどは防げます。
「消せば大丈夫」の時代は終わっている
デジタルタトゥーは、悪意があった人だけの問題ではありません。ちょっとした軽い気持ちや、うっかりの一投稿が、何年も残り続けることがあります。
投稿は消えないと思って書く。それだけで、SNSとの付き合い方が大きく変わります。タトゥーを入れる前に考えるように、投稿する前にほんの少し立ち止まってみましょう。

