
友達申請、来ちゃった…
スマホに通知が届いて、少し固まってしまった経験はありませんか。相手は会社の上司や、取引先の担当者。断るのも気まずいし、かといって承認するのもなんだかなあ、という気持ち。
日本では、こういう場面で断ることに抵抗を感じる方が多いと思います。でも、断るという選択肢は、ちゃんとあっていいものなんです。ここを一緒に整理してみましょう。
実名系のSNSは、特に慎重に
SNSにはいろいろな種類がありますが、なかでも注意したいのが実名を前提としたサービスです。
Facebookは、日常生活で使っている名前を使うことを利用者に求めていて、個人アカウントは1人につき1つが原則です。LINEも、基本的には1つの電話番号につき1アカウントという設計になっています。
つまり、趣味用と仕事用でアカウントを分ける、という逃げ道が使いにくいんですね。だからこそ、誰とつながるかの判断が重みを持ちます。
承認する前に考えたい、3つのこと
これまでの投稿を、この人に見られてもいいか
友達になると、多くの場合、過去の投稿もさかのぼって見られる状態になります。旅行の写真、家族の話、休日の過ごし方、ちょっとした愚痴。
「今日から気をつければいい」ではなく、すでに投稿してあるもの全部が対象だと考えてください。
写っているのは、自分だけか
自分は見られても平気でも、家族や友人が写っている写真はどうでしょうか。子どもの写真、実家の様子、友人との集まり。
自分以外の人のプライバシーも、一緒に開くことになるという視点は、意外と抜けやすいところです。
これから投稿しづらくならないか
つながったあと、「これ、上司が見てるんだよな」と思いながら書くようになると、SNSが楽しくなくなってしまいます。
投稿が減る、書く内容を選ぶようになる、結局アカウントを放置する。よくあるパターンです。
断りやすい環境を、先に作っておく
いざ申請が来てから断り文句を考えるのは、なかなか大変です。おすすめは、先に宣言しておく方法です。
プロフィール欄に、こんな一文を入れておきます。
これがあるだけで、断るときにぐっと言いやすくなります。
「すみません、プロフィールにも書いているんですが、このアカウントはプライベート専用にしていて、お仕事関係の方はみなさんお断りしているんです」
相手を否定するわけでもなく、その人だけを拒むわけでもない。あらかじめ決めたルールとして伝えられるので、角が立ちにくいんですね。
断るなら、全員に統一する
ここが実はいちばん大事なポイントかもしれません。
同僚のAさんは承認して、Bさんは断る。すると「なんでAさんとは友達なの?」という話になってしまいます。悪気なく始めた線引きが、別のギクシャクを生むわけですね。
仕事関係は一律でお断りと決めてしまったほうが、結果的に人間関係は穏やかに済みます。例外を作らないことが、いちばんの防御になります。
承認してしまったあとでも、できること
もう断りきれずに承認してしまった、という方も多いと思います。大丈夫です、あとからでも調整できます。
- 公開範囲を限定する
多くのSNSには、特定の人にだけ投稿を見せない設定や、「制限リスト」のような機能があります。友達のままでも、日常の投稿は見せないようにできます - 過去の投稿の公開範囲を、まとめて変更する
Facebookには、過去の公開投稿を一括で友達限定に切り替える機能があります - フォローを外す
友達関係は残したまま、相手の投稿を自分のタイムラインに出さないようにできます - アカウントを分ける
実名系が難しければ、別のSNSにプライベート用の居場所を作るのも手です
「関係を切る」以外にも、距離を調整する方法はいくつもあるということですね。
申請する側も、知っておきたいこと
ここは立場が逆のときの話です。
厚生労働省は、職場のパワーハラスメントの代表的な言動を6つの類型に整理していて、そのひとつが「個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)」です。職場内外で継続的に監視するような行為などが例に挙げられています。
もちろん、友達申請を一度送っただけでただちにハラスメントになる、という話ではありません。ただ、断られたあとも繰り返す、投稿をチェックして対面で話題にするといった行為が重なれば、話は変わってきます。
立場が上の側から声をかけると、それだけで相手には圧になります。誘うなら一度だけ、返事がなければそこまで。それくらいの距離感がちょうどいいと思います。
参考:政府広報オンライン「NOパワハラ なくそう、職場のパワーハラスメント」
https://www.gov-online.go.jp/article/201304/entry-8380.html
そもそも「本人からの申請」とは限りません
もうひとつ、別の角度からの注意点です。
すでに友達になっている人から、もう一度友達申請が届いた。この場合、その人のアカウントが乗っ取られているか、なりすましのアカウントが作られている可能性があります。
心当たりのない申請は、承認する前に別の連絡手段で本人に確認してみてください。ここは慎重すぎるくらいでちょうどいいところです。
よくある疑問
さいごに
友達申請を断るのは、相手を拒絶することではありません。自分が安心して使える場所を守るための、ふつうの線引きです。
申請が来る前に、プロフィールに一文を入れておく。そして、断るなら全員に同じ対応をする。たったこれだけで、悩む場面はぐっと減ります。気持ちよくSNSを使うために、少しだけ準備しておきましょう。





