タイムラインを眺めていて、「それはちょっと違うと思うけどな」「このお店、なんか微妙そう」と、つい一言コメントしたくなったことはありませんか。
悪気はまったくなくて、むしろ軽い雑談のつもり。けれどSNSでは、その気軽な一言が思いがけない形で広がってしまうことがあります。ここでちょっと立ち止まって、「自分がよく知らないこと」への発言について考えてみましょう。
なぜ「よく知らないこと」への一言が危ないのか
昔から「口は災いの元」と言いますよね。言わなくてよかった一言が、あとから自分に返ってくるという意味の言葉です。
SNSではどういうことかというと、居酒屋でこぼした愚痴と違って、投稿は文字として残り、誰でも読める公開された発言になるということです。しかも検索ができて、スクリーンショットで保存もできて、削除しても誰かの手元に残っている可能性があります。
さらにSNSには、その話をよく知っている人も、当事者本人も混ざっています。自分が詳しくない分野について書いた一言は、詳しい人から見れば事実と違って見えることもあります。悪気がなくても「知らないのに決めつけた」と受け取られてしまうわけですね。
ついSNSで口を出しがちな3つの場面

① 行ったことのないお店やサービスへの一言
誰かの投稿を見て「ここ、あんまり良くなさそう」とコメントする。自分は利用したこともないのに、印象だけで書いてしまうケースです。
お店にとっては、事実に基づかない評判が広がる出来事になります。内容によっては、お店の信用や営業に関わる問題として扱われることもあります。
② 詳しくない分野や、よく知らない文化への断定
専門的な話題、他の地域や国の習慣、宗教や医療に関する話などです。
断片的に見聞きした情報だけで「それは間違っている」と言い切ってしまうと、誤った情報を広める側になってしまうことがあります。
③ 自分が当事者ではないトラブルへの参戦
これがいちばん多いかもしれません。誰かが批判されているのを見て、「ひどい」「ありえない」と正義感から加勢するパターンです。
でも、あなたが見ているのは、その出来事のごく一部かもしれません。
事情を知らないまま強い言葉を書き込むと、それが集まって、ひとりを追い詰める形になることがあります。悪口や決めつけの度合いによっては、誹謗中傷(相手の名誉を傷つける書き込み)として、法的な責任を問われる可能性も出てきます。
投稿ボタンを押す前の3つの確認
- 「自分は本当にこれを知っているか?」 直接見た・体験したことでなければ、書かないという選択肢があります
- 「これは自分の話か?」 当事者でないなら、いったん見守る側でいて大丈夫です
- 「言われた側の気持ちで読めるか?」 画面の向こうには、必ず人がいます
もし迷ったら、投稿せずに下書きのまま一晩置いてみるのもおすすめです。翌朝読み返すと「これは書かなくていいな」と思えることが、けっこうあります。
よくある疑問
さいごに
SNSで何も発言してはいけない、という話ではありません。楽しかったこと、好きなもの、実際に体験したことは、どんどん共有していいと思います。
大事なのは、よく知らないことについては、少し口数を減らしてみるというだけのこと。
たったこれだけで、防げるトラブルはかなり多いです。次にコメント欄で指が止まったときは、「これは自分が知っていることかな?」と一度だけ確認してみてくださいね。



