SNSで写真を投稿するときに注意をすべきなのが「場所の特定」ですよね。FacebookやX、Instagramなどの主要なSNSでは、写真を投稿する際に、写真データに含まれている撮影場所など位置情報は自動で削除されるようになっています。
ですが、位置情報が削除されたからといって、場所が特定されないということではありません。写真に写っている町並みや看板、天候などから場所を特定することができてしまいます。
さらに、AIが普及してきているなかで、写真が撮影された場所を見つけることができるAIが登場しました。
写真の撮影場所を特定できるAI「GeoSpy」
アメリカのボストンに拠点を置くGraylark Technologiesが提供をしているのが「GeoSpy」と呼ばれるAIです。
GeoSpyは、画像解析と地理情報システムを使って、写真を撮影した場所を特定することができます。GPS情報や気象データなども使うことで精度を高めているそうです。
現時点ではGeoSpyは法執行機関を対象に提供をされており、一般のユーザーはデモ版で体験することができます。
GeoSpyGeoSpyのデモを体験してみた

誰でもGeoSpyのWebサイトでデモを体験することができます。「Try GeoSpy」をクリックするとデモ画面が表示されます。
デモ画面の左上にある「Try Demo」をクリックするとデモで使える写真が表示されるので、好きな写真をクリックしてみましょう。

デモの写真をクリックすると、その写真がどこで撮影されたのかが、地図とともに表示されます。

写真の撮影場所を特定できることによるメリットとデメリット
写真の撮影場所を特定できることによるメリットとデメリットを考えてみました。まずはメリットです。
- SNSに投稿された写真を元に犯罪者の居場所を見つける
- SNSに投稿された写真の撮影場所を特定することでデマ情報の判断する
- 遭難者が撮影した写真をもとに遭難者の居場所を特定する
- 撮影した写真をもとに、近くの飲食店や観光情報を提供する
次にデメリットです。
- 写真を元に個人の居場所が特定されることでプライバシーが侵害される
- SNSに投稿をした写真を元に居場所が特定されてストーカー被害に遭う
- 間違った撮影場所を特定してしまう

なんのために使うか?「使う人の目的」によって、善にも悪にもなりますね。
最後に
AIは恐ろしいスピードで進歩して精度を向上していきます。まだDemoだから実用は先だろうと甘く考えず「AIによって自分の居場所が簡単に特定される」という認識を持っておく必要がありますね。
AIを使わなくても、写真から撮影場所の特定をされることはあります。自分が撮影をした写真をSNSやインターネット上で公開をするときは、特定されにくい写真や特定されて困らないような写真を使うなどの工夫を忘れないようにしましょう!